会社設立の手続きは簡素化が進んでいますが、法人での銀行口座開設は、年々審査が厳格化し難しくなってきています。
会社を作ることはできても、法人口座がなければビジネスは円滑に進みません。
そこで今回は、比較的法人口座を作りやすいネット銀行2行に焦点をあて、それぞれの特徴を解説します。
スムーズに法人口座の開設ができたと近年よく耳にするのはGMOあおぞらネット銀行と住信SBIネット銀行です。利便性が高く使いやすい、という声も多く聞きます。
それぞれの特徴を比較しました。
GMOあおぞら ネット銀行 |
住信SBI ネット銀行 |
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口座維持費 | 無料 | 無料 |
振込手数料 | 当行宛:無料 他行宛:145円 |
当行宛:無料 他行宛:145円 |
税金や社会保険料の 納付の可否 |
ペイジー機能あり | ペイジー機能無し (取り扱い開始予定あり) |
海外送金機能 | あり (利用には審査あり) |
あり (利用には審査あり) |
海外からの送金の 受取の可否 |
不可 | 可 (外貨口座の開設が必要) |
融資の返済の可否 | 公庫の融資返済に対応 | 公庫の融資返済に対応 |
事業用融資の取り扱い | あり | あり |
最近の動向としては、これまでは日本政策金融公庫の融資の返済口座は実店舗のある銀行に限られていましたが、GMOあおぞらネット銀行がネット専業銀行として初めて返済口座としての利用が可能となり、他のネット銀行もこれに続いています。
また、これまではネット銀行に融資のイメージはあまりありませんでしたが、各行が法人向けの事業融資に力を入れ始めています。
利点としては、決算書不要で借入ができ、審査がスピーディーです。早急に資金が必要なときや、もしものときの備えとしての活用が期待できます。
「会社を設立したらメガバンクで法人口座を開設したい」というご要望もよくお聞きします。
個人事業主時代にメガバンクとの取引実績がある場合や、既に安定した取引先を確保できている場合は、メガバンクで法人口座を開設できるかもしれませんが、個人口座と比べて法人口座はマネーロンダリングに利用されやすいという理由から、審査はとても厳しいものとなっています。
まずは比較的法人口座が作りやすいネット銀行で開設をし、次に地方銀行やメガバンクにチャレンジする、というような方法をお薦めします。
マネーロンダリング対策の審査なので、どの銀行も「事業実態のある会社かどうか」を注視しています。
事業実態があることを証明するために、事務所の賃貸借契約書や取引先との契約書、事業計画書などを提出します。銀行を納得させるには、具体的で計画性のある事業計画書を作成しなければなりません。
口座の申込や面談はご本人でないとできないため代行はできませんが、事業計画書の作成サポートやご相談は随時承っております。
興味をお持ちの方はこちらからお気軽にお問い合わせください。